近年、公共サービスを民営化しようという考え方が主流になっておりますが、果たして、医療・福祉というような人間の幸福にダイレクトに関わってくる分野に資本主義の競争原理が働くことが、本当に良いことなのでしょうか。
競争原理とは、突き詰めて言えば、企業がより多くの経済的利益を得るための原理のことです。
サービスの内容を充実させたり、価格を安くするというような企業の行為は一般的に「顧客満足」という言葉で美化されます。
しかし、競争原理の中では、多くの場合は「顧客満足」の代償として従業員に対して厳しい営業ノルマを課したり、賃金を抑えたり、下請業者に対して厳しい取引条件を課したりと、どこかに犠牲を強いなければならないわけです。
環境破壊の根元にも同様の問題があります。
皆が幸福になれる世の中を作ろうとしたら、他人と競争をしてモノカネをたくさん得ることを最大の価値とする今の社会を根本的に改め、お互いに切磋琢磨し合って、人間の心と霊性を成長せていくことに価値を置く社会に変えていくしかないのです。
戦後、アメリカの占領政策によって、日本の学校教育の中に古くからあった「徳育」が廃止されました。世界の盟主になっていこうと考えているアメリカにとって、日本の国力の源泉ともなっていたそのような教育制度が脅威だったからです。
もし日本が精神文化を取り戻し、そして日本の政治が人々の心と霊性を成長させることに価値を置くようになったとしたら、日本こそが文化的にだけではなく、経済的にも世界のリーダーになっていくことでしょう。
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