2006年01月27日

地域通貨が世界を変える

今回のライブドア事件は、マネーゲームというものが、人間の幸福とは全く関係の無いところで行われる、実態の無い経済活動であることを私たちに教えてくれました。

本日は、貨幣経済社会の問題点と、地域通貨という新しいお金の考え方についてまとめてみます。


物々交換の時代

貨幣経済が発生する前の時代においては、人々が労働をする目的は、自己が消費をする生活物資の生産にありました。
自分が消費するための生産ですから、質の良いものを生産することが重要であり、身体に害のある添加物入りの食品をあえて生産するようなことは当然ありませんでした。
また、この時代の人々は、自分で生産をして自分で消費をし、余分なものは交換してお互いに必要な物を融通しあっていました。
物々交換をしても、なおかつ余っている場合には、それを不足している人々に無償で分け与えました。
ものを大切にする時代においては、余った生活物資を手元に置いて腐らせるよりは、助け合いの精神で欲しい人に無償で分け与えたほうが意義のあることと人々が考えていたからです。
ただし、この物々交換には欠点がありました。
それは、何か緊急に必要とする物があっても、それと交換できる物を、その時に持っていないと手に入れられないということです。
そこで人類は、貨幣というものを発明したのです。

貨幣経済社会の誕生

貨幣が発明されてからは、人々は自分が必要な物をお金と交換するということが、ごく一般的になりました。
そして貨幣は、たくさん持っていれば、いつでもどこでも好きなものを手に入れることができるので、その魅力に多くの人々がとりつかれていきました。
こうして、物々交換の時代には考えられなかった事態が起こりました。
人間社会の中で、物の流通とは関係の無いところで、お金が一人歩きをし始めたのです。
人々の生産の目的、労働の目的、そして生きる目的自体が、お金を得るということに変わっていったのです。
そして、より多くのお金を得ることを目的とする集団、すなわち企業が誕生しました。
企業による生産活動は、必ずしも人々が健康的に幸福に暮らすことに寄与するものではありませんでした。
物々交換の時代には、自分たちが幸福に生きていくために必要としているものを生産することが最高の価値と考えられていましたが、貨幣経済社会になると、お金を稼ぐことが最高の価値と考えられるようになりました。
企業は、少しでも多くのお金を稼ぐために、身体に害があるとわかっていながらも、生産コストを押さえて大量の食品添加物を使用した食品を大量生産し、それを多くの人々に供給しました。
また、そういう企業が生産性向上のために発明した技術は、大気汚染や水質汚染、森林伐採といった環境破壊を発生させました。

自己増殖を繰り返す貨幣

他人よりもお金をたくさん持っている人たちは、そのお金を世の中のために使うことよりも、自分の将来のために運用してもっと増やすことを考えるようになりました。
お金自体を商品にすることを思いつき、お金を企業に貸して、利息を取ってお金儲けをするという新しいビジネス、すなわち銀行が誕生しました。
企業は、銀行からお金を借りて、それを元手にお金儲けをし、儲けた利益の中から利息を銀行に払っていくことを繰り返すことが一般的になりました。
企業が銀行に対して利息を返済し続けていくことが可能な社会を持続させるために、政府は政府系の銀行を作って、世の中のお金の総量がどんどん増えていく仕組みを作りました。
お金はどんどん世の中に増殖していき、そして実体経済から乖離した余剰資金が世界をさまよい始めました。
余ったお金は、世界のあちこちで更なる利益を求めて投資されました。
これが「グローバルマネー」です。
とうとう、お金は「マネーゲーム」という、お金持ちの娯楽の手段になりました。 

貧富の差を生み出す貨幣

銀行は、儲かるところにだけ融資をしました。したがって、お金は、儲かるところにだけ大量に投入され、儲からないところには流通しませんでした。
一部の伝統的な産業にはお金が流通しなくなり、多くの失業者を出しました。
こうして、お金を大量に溜め込む人々と、お金を得ることが難しい人々とが二極分化しました。すなわち貧富の差が拡大していったのです。
貨幣経済の発展により、経済的な利権争いを発端とする戦争や地域紛争が世界中に頻繁に起こりました。
同時に、グローバールマネーの多くが、戦争ビジネスに投資されました。戦争が、お金持ちのマネーゲームの道具になったのです。
そして今、お金を持っていないために餓えて死んでいく人々や、戦争や紛争で死んでいく人々が、世界中で毎年何万人も発生し続けているのです。

地域通貨LETSの発想

LETS(local exchange and trading systemの略/地域通貨とも呼ばれる)は、物々交換の欠点と、貨幣経済の欠点との両方を解決することを目的として生まれたものです。
LETSは、互いに見知らぬ人との間で広範囲に交換がなされうるというという点で、一般の貨幣のように市場性がありますが、LETSは物やサービスを交換するための道具に過ぎないものでそれ以上ではないという点で、お金自体が独立した財産価値を持つ貨幣とは本質的に異なります。
LETSは、それ自体が独立した財産であるとは認められておりませんので、原則としてLETSに利子が付くことはありません。
LETSは、@運営団体、A登録会員、B通貨または通帳から構成されます。
そして、LETSは政府が発行するものではなく、原則として消費者や生産者が主体的に発行します。


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posted by Y.Takahiro at 16:23 | 東京 ☀ | Comment(1) | TrackBack(0) | 『世界』の章
この記事へのコメント
地域通貨ということに以前から興味を持っていましたが、その試みがうまくいっている所はあるのですか?
もし、ご存じであれば教えていただけるとありがたいのですが。
Posted by ふくろうの城 at 2006年01月28日 06:40
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