人類の意識改革を行うための方法を提唱し、現在80歳というご高齢にも関わらず、世界を飛び回って啓蒙活動を行っているのが久司道夫氏です。
その活動の名前が「マクロビオティック」運動であると言えば、多くの方がピンとくるかもしれません。
「マクロビオティック」は、歌手のマドンナやジョン・レノン、女優のニコール・キッドマンなどが実践してきた、穀物と菜食を主体とした食事法として世界中で広く知られております。
その第一人者が久司道夫氏なのですが、氏のマクロビオティック運動は、単なる食事法の改善運動ではないのです。
久司氏は、もともと世界平和に関心のあった方で、学生時代に世界連邦主義者となりました。
その過程で、世界平和運動家の故桜沢如一氏と出会ったことがきっかけとなり、世界連邦や世界政府という機構を作ったところで、その前提として一人ひとりの人間の意識に変革が起こらなければ意味をもたないのではないかということに気づいたのです。
そこで、人間の霊性を高めるためのひとつの方法として体系づけたのが、食事法だったのです。
なぜ菜食が良いのかということについての詳しい説明はここでは割愛させていただきますが、私が以前書いた日記「身体と心に玄米菜食の重要性」 をお読みただければ、おおよそのニュアンスがつかめるかと思います。
久司氏はその著書や講演の中で、肉食をやめ、穀物(特に玄米)、野菜、海藻などを中心とした食事に改めていくこと、すなわち日本の伝統食が理想であることを主張されています。
ただ、そのような食文化を持っていた日本の中にも、かつて戦いを好んだ戦国武将や国家元首がいたのはなぜか、と疑問を持たれる方もいるかもしれません。
これについて久司氏は、そのような裕福な階層の日本人と一般庶民との違いは、肉や魚を好んで食べていたことであると説明しています。
一見非常に難しいことのように思う世界平和の道、世界政府設立への道ですが、マクロビオティックという理論の登場によって、現実味を帯びてきているのではないかと私は考えます。
前の日記で、私は人間の生き方として、二つの原則があると申し上げました。
1. 道徳規範― 他人の財産や身体に対して故意に損害を与えないこと。人に迷惑をかけないこと。
2. 霊性の向上― 自分が生かされてここにあることを認識し、この命を大切に生きること。
私は、人間がこれらたった二つの原則を守ることができるようになれば、人類は大きく成長し、それだけで世界平和は実現してまうだろうと考えています。
最も重要なのは2.霊性の向上です。
人は霊的に成長すれば、特に倫理や道徳を意識していなくても、相手に迷惑を掛けない生き方、相手と共に幸せになる生き方が自然にできるようになります。
そして、人類全体がこのように成長すれば、個々の生き方自体が変わりますので、国家や国連が何の新しい法律や制度を創る必要も無く、また政治力のある特定の人間があえて先導する必要も無く、自然に、自発的に世界平和は実現されるだろうと思います。
このような、人間の霊性の向上を目的とする運動に対してオカルト論であると忌み嫌う人達も必ずおります。
また、いくら努力をしてもマクロビオティック運動がなかなか普及していかない地域というのが世界の中にはあるでしょう。
しかし、それでも一向に構わないのです。
それは、「百匹目の猿」 という理論があるからです。
「百匹目の猿」とは、ある考え方・行動様式に最初からすべての人間が共感をもっていなくても、人類の何パーセントかがそれに共感し実践するようになると、その割合に到達した時点で世界全体が劇的に変わるエネルギーが発生するという考え方です。
現在、世界的なブームを作っているマクロビオティックには、この「百匹目の猿」現象を生み出す可能性を秘めているのではないでしょうか。
【ご案内】
本年12月に、マクロビオティックの第一人者、久司道夫氏による人間の霊性の向上を主テーマとした講演会が東京で開催されます。
詳細が決定しましたらご希望の方にご案内させていただきますので、メールフォーム(クリックしてください)からご連絡ください。
参考図書
久司道夫のマクロビオティック入門編
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「自分が変われば世界が変わる」
「世界平和を実現させるために」
もっと幅広く普及してもらいたいです。
何回もいろんな講演をうかがっていますが、
先生のお言葉には愛があり、いつも感動します。
世界の平和は個人のレベルから。
自分自身の心の成長を大切に。
理屈じゃありません。
マクロビオティックを実践すれば、心はずいぶん変化します。体験済みです。
一人一人が平和な心を宿せば、
世界平和も夢じゃない!!そう思います。
また久司先生は日本に来てくださるんですね。
楽しみです!!
面白いお話、ありがとうございます。
また遊びに来ますね。