2007年04月13日

ただ愛、の詩 『千の風になって』

今年初頭、数々の歌謡曲を抜いて大ヒットした異色の作品『千の風になって』。
その詩は既にあまりにも有名なので、ここには転載しませんが、もともと、作者不明の英語の詩を日本語に翻訳し、曲を付けたのは、新井 満 氏 です。

新井氏自身の歌唱を収録したCDがセットされたブックが販売されています。
その中の記述を読むと、新井氏は、初めてその詩を一読したときに、たいそう驚いたそうです。
それは、この詩が、生きている人が書いた追悼文ではなく、死者が天国で書いて“天国から送り届けてきた返辞”ともいうべき内容であったからだといいます。

新井氏は、この不思議なパワーのある詩を日本語に翻訳し、メロディーをつけてみようと思い立ったものの、最初はなかなかうまくいかず、かなり苦労をされたようです。
しかし、詩のひとつひとつの言葉の意味を解釈しながら考えることをやめ、作者が属している世界と宇宙の形をイメージした瞬間から、すらすらと日本語詩とメロディーが浮かび上がってきたのだといいます。


  “いのち”の有り様は千差万別、
  この地球上には無数のいのちが共存している。
  人間も、そのワン・オブ・ゼムにすぎない。
  人間としての役割を終えたあと、
  まずは風になり、大空を吹きわたる。

  この地球上で太古の昔からえいえいと営まれてきた
 “いのちの循環”

  地球上に生きとし生けるもの全てのいのちにたいして、
  この作者は、「よし!」と、叫ぶのだ。
  絶対的に肯定するのだ。

  ※『千の風になって CDブック』新井 満(講談社刊) より転載


この詩は再生の詩であると同時に、死別の悲しみや現世的な人間の欲求を乗り越えた、
“ただ愛”の詩でもある、と私は思いました。

その英語詩は、欧米では既にかなり知られたものだったようです。
それにしても、キリスト教文化で発展してきた英語圏の中で、いったい誰が、このように神道的な思想をもって詩を書いたのでしょうか。
作者不明というのが不思議です。

オペラ歌手、秋川雅史の歌唱も美しいと思います。
実は、この私も過去に声楽をやっていたので、カラオケでこの曲を歌うと秋川調になってしまうのです。
一方で、この詩を日本人に広く知らしめた立役者、新井満氏の歌唱からは温もりが感じられ、秋川氏が歌うものとは一味違った味わいがあります。
ブックに付属されているCDには、ピアノ演奏による歌唱以外に、新井氏の朗読、そしてオーケストラのみの演奏も収録されており、聴いていて心が洗われるようでした。
皆様も一度聴かれてみたらいかがでしょうか。

関連記事
-The rose- 愛されていないと感じたとき




 banner_001.gif ←もしよろしければワンクリックお願いします。

  ←クリックだけでボランティアができます。

 
posted by Y.Takahiro at 21:52 | 東京 ☀ | Comment(2) | TrackBack(0) | 『心(こころ)』の章
この記事へのコメント
鈴木と申します。「千の風になって」本当に素晴らしい歌ですね。!!
また、遊びに来ます。!!
Posted by nobuo at 2007年04月16日 08:43
新井満さんのCD聞きました。秋川さんとはまた違った趣がありますね。もう少し詩をかみしめて自分のものにしていきたいと思っています。
また寄らせていただきます。
Posted by kyoukotan1951 at 2007年04月16日 22:31
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
 コメントの表示は承認制になっておりますが、通常は24時間以内に読ませていただいております。
(ブログオーナー : Y.Takahiro )
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/38645647

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。